【習得できる知識】
・ボイラ部材を中心としたスラッギング、高温腐食、酸露点腐食、エロージョンなどの損傷要因
・灰付着、腐食、エロージョンのメカニズムと損傷予防、防止対策および適材適所の考え方
・国内外のプラントにおける長寿命化と最適運用の事例
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【講座の趣旨】
バイオマス/廃棄物発電は再生可能エネルギーの中でも安定な分散電源とされ、循環型社会実現の観点から各国において発電プラントの効率向上と採算性の良い長期運用が求められる。また、廃プラスチックの効率的な利用が検討されている。
多様なバイオマス系燃料と流動床炉などの燃焼装置が混焼などを含めて採用されるが、高温燃焼ガスの過酷な腐食環境下で生ずる灰の付着、腐食メカニズムを理解した上で、適切な運用方法、防食法や耐食材料・コーティングの利用を図り、プラントの長寿命化や信頼性の向上が強く要請されている。
本セミナーでは、ボイラを中心として、上記課題を達成する上で不可欠な防食技術の基本と耐久性向上の実際的な考え方についてグローバルな視点から解説する。
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【プログラム】
1.ボイラにおける燃焼方法と腐食環境の形成(10:00〜10:50)
−ボイラの燃焼方法と運転障害の特徴を説明−
(1)バイオマス燃料の種類と性状
(2)多様な燃焼方式の特徴
(3)燃焼ガスによる腐食環境の形成とスラッギング
2.ボイラ燃焼ガスによる高温部材の腐食メカニズム(10:50〜11:50)
−燃焼ガスによる複合ガス腐食の特徴と要因を説明−
(1)材料の腐食性ガスによる高温腐食挙動(酸化、硫化、塩化腐食)
(2)燃焼ガスによる複合ガス腐食の要因と腐食メカ二ズム
― 昼食休憩60分 ―
3.高温腐食防止対策の実際(12:50〜14:00)
−効率の向上と維持管理、運用コスト低減のポイント−
(1)腐食環境の制御:設計、運転面の対策
(2)耐食性材料の利用
・耐食性金属材料
・耐食コーティング、ライニング
・セラミックス
4.エロージョン/コロージョンとその防止対策(14:00〜14:40)
−損傷の要因、特徴と防止対策のポイント−
(1)エロージョン・コロージョン損傷とは
(2)損傷要因、特徴とメカニズム
(3)運用、メンテナンス上の対策と注意点
― 休憩15分 ―
5.酸露点腐食とその防止対策(14:55〜15:45)
−環境制御、耐食材料による腐食防止のポイント−
(1)硫酸露点腐食と塩酸露点腐食とは
(2)設計、運転面の腐食防止対策
(3)材料面の対策:耐食性金属材料、耐食コーティング、耐酸ライニングなど
6.プラントの高効率化と寿命向上への課題(15:45〜16:00)
7.総合討論と質疑応答(16:00〜16:30)
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− 名 刺 交 換 な ど −
セミナー終了後、ご希望の方はお残りいただき、 講師とご受講者間での名刺交換ならびに講師へ個別質問をお受けいたします。
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